今回は、「夏に枝が伸びすぎて鬱陶しい!小ぶりに切り詰めたいけど枝垂れ梅の基本の剪定がわからない」という、兵庫・I様の事例を、いただいた写真を元に剪定や手入れの方法を解説しています。
剪定の基本が判らず、枝が伸びすぎ、夏、繁りすぎて鬱陶しく、枝抜きしてしまいます。
小ぶりに切り詰めるべきかと考えていますが、どこから切るべきか判らず、アドバイス下さい。
というご相談内容です。
4枚の写真を送っていただきました。
枝垂れ梅の写真を見せられた感想からお伝えしますね。
全体的に枝の長さは良いと思いますので、長さに関しては適宜に切ってください。
上から撮っている写真を見る限りでは全体的にちょうどよく透かされている感じがして良いと思いますよ。
夏に葉が繁りすぎて鬱陶しいということですが、剪定する箇所により若干問題を発見しまして、たぶん鬱陶しく感じる原因は、幹に近い所に空間が少ないことだと思います。
枝垂れ梅の剪定について
枝垂れ梅の基本的な剪定を一度図で解説しておきます。
下の画像を見てください。
青の破線丸部分は右の木も左の木も同じ部分だと思ってください。
右の木は、左の木の青の破線丸部分において緑色の線で切った時の樹形です。
枝が内側に向かっているのがわかると思います。
これがIさんの剪定で若干気になった切り方です。
上に伸びた枝が自然に垂れてくるとちょうどよい樹形になります。
これとは逆に左の木を見てもらうと赤の線で切っています。
赤の線で切ることで枝が上に向かって伸びますが、枝垂れる木の習性は枝が垂れてくるので、上に向かって伸びる枝を残して下に伸びる枝を切ります。
そうすることで、幹に近い所に空間ができるようになりうっとうしさはかなり減ると思います。
写真で枝垂れ梅の剪定を解説
下の画像で、たぶんその先を切ってしまったかもしれない枝を赤線で作ってみました。
この赤線の枝を残して、内側に伸びる枝を切ってやれば見栄えの良いふところに空間のある枝垂れ梅ができるはずでした。
次の画像で、写真ではどの枝を切ったらよいのかなかなか判断がつかなかったのでこのような感じで切れば良いという図を横に描きコメントしておきました。
基本的に下に向かって伸びる枝を、緑色の線の位置ですべて切ります。
上側に伸びた枝でも混みあっていたり、バランスが悪い枝は切って、それ以外は極力残すようにします。