今回は、「枝垂れ梅がごちゃごちゃしていけど、どこを切ったらまた花が咲くか悩んでいる」という、福島県・S様の事例を、いただいた写真を元に剪定や手入れの方法を解説しています。
枝垂れ梅がごちゃごちゃしている。
どこを切ったらまた花が咲くか悩んでいます。
というご相談内容です。
2枚の写真をいただきました
この2枚の写真を見ると上半分と下半分では、下半分の方の新しい枝の樹勢が強く太い枝が伸びているようで、上半分の特に頂上付近の小枝は細く感じます。
結局この場合は、下の太い枝部分が途中でたくさん養分を使ってしまい、上までうまく養分を送られていない可能性があります。
これらの状況を元に上半分と下半分を分けて写真を修整して解説していきます。
まずは上半分ですが、小枝がごちゃごちゃしていて葉っぱが生えてきたら、鬱陶しくなりそうな気配がする枝に見えます。
今のうちにそっちこっち向かって伸びている小枝を少し整理した方がよろしいかと思います。
どの枝を切れば良いとは写真では断定することが難しいですが、たとえば、「太い枝の下から生えている真下に向かっている小枝」や、「小枝同士が交差して重なり合っている枝」は整理した方がよいです。
真上に垂直に伸びている枝もあるので、見栄えが悪そうなものは切っておいた方がよさそうです。
下半分ですが、不要そうな枝を始めに間引いておきます。そして長さも3分の1くらいに切りつめておいた方がよさそうです。
枝垂れ梅は上から枝が落ちてきてそれに花が咲き乱れるのが見事なわけです。
下の方の枝で花が咲き乱れても、きれいではありますがどこか鬱陶しさがあります。
それで、私ならどのようにするのかと申しますと・・・
今のままだと養分は下の枝に集中しているので、下の花だけがきれいに咲いているようなので、今後は上の方の枝を主枝にするようにすれば養分も上に上がっていくようになります。
このようなことを考えると、下から数えて主枝2本を枝元から切っちゃいます。赤線
これでだいぶすっきりする樹形になると思います。
けっこう太い枝なので切る時に力がいるかもしれませんが、テコの原理を使えばハサミの力を使わなくても楽に切れるはずです。実践してみて下さい。