今回は、「鉢植えの枝垂れ梅をどのように剪定したらよいかを知りたいです。」という、香川県・A様の事例を、いただいた写真を元に剪定や手入れの方法を解説しています。

解決したいこと

鉢植えの枝垂れ梅をどのように剪定したらよいかを知りたいです。

というご相談内容です。

1枚の写真を送っていただきました。

写真で枝垂れ梅の剪定を解説

あまり鉢植えや盆栽の方は得意ではないですが、剪定方法は基本的に同じだと思いますので、写真を元に切る枝(部分)に赤線を入れていきたいと思います。

まず下の写真を見てください。

ここまでいくともっとも完成形に近い樹形になると思います。

今のAさんの樹形と何が違うかわかりますか?

答えは、

下の写真を見てもらうとわかると思いますが、枝(黄色い丸)を作っていることです。

一度若干上に枝を持ち上げて作って、そこから小枝を垂らしてやるとシダレ具合がきれいになります。

もう2枚次の写真を見て比較してもらいたいのですが、

Aさんからいただいた現在の写真はこれに近い枝ぶりだと思いませんか?

今のまま剪定をしないままでいると、ここのような傘をしぼめた感じの窮屈で貧弱な枝垂れ梅になってしまいますので、もっと横にふわっとしたボリューム感を持たせたいわけです。

これを少しだけ細工すると次の写真のように、横にふわっと持ち上がるようになり樹形もよくなります。

これを2枚目の完成形にするのには、枝を太くそして上向きにしなくてはいけないので、あと数年かかりますが時間をかければよくなります。

Aさんの写真で枝垂れ梅の剪定を解説

樹形については短い主枝をやや上向きに作って、その主枝から短い小枝をたらしてやるとよいことが分かったと思います。

では実際にAさんの写真ではどれを主枝にして、どのようにしていったらよいかですが、Aさんの写真では1、2、3、4、5、6、7、8、あたりを主枝にすればよいと思います。(下写真)

とりあえずその8本で主枝をつくる作業を教えます。

切る位置を赤線で示しました。(下写真)

切る位置は小枝の1cm~2cmくらい枝先側で切ってください。要は、今は短い主枝を作りたいので、1の枝だとわかりやすいと思いますが、幹から一番近い一つ目の葉が出ている小枝を生かすために1cm~2cmくらい枝先側のところで切れば良いです。(緑丸

6、7、8番の枝はできれば「下写真」の完成樹形になる感じに主枝を棒か針金か何かで誘引するようにうまく押さえつけて、枝が太くなる前に上向きに矯正できれば良いのですが(黄色丸部分)・・・

そうなると盆栽の針金巻きの技術が必要になると思いますので盆栽の教本などに針金巻きの方法が乗っているのでそちらを参考にすると良いです。

8番目の枝より下の枝は細くてよくわかりづらいので適宜に選んで必要なようであれば残しておいて、不要であってもあとでも切れますので、不安であれば残しておいてもよいです。

そして将来的に伸びるであろう枝を緑の線で描きました。(下写真)

さらにその枝から生長すると青線黄色の線のように枝が伸びます。(下写真)

赤線で切るとともに下向きに伸びている黄色い線も不要なので切ります。

今後は次の画像を参考にして枝の下から出る小枝はカットして上から出る小枝だけを適宜に残して、完成形を参考に剪定をしていきます。

鉢植えは花後の剪定が良い時期です。