はじめに
「梅はその日の難逃れ(うめはそのひのなんのがれ)」。こんな言葉を、おばあちゃんやお母さんから聞いたことはありませんか。「朝、梅干しを一粒食べておけば、その日は災難に遭わない」という意味の、昔から伝わることわざです。なんとなく聞いたことはあるけれど、「本当にそんな効きめがあるの?」「どうしてそんなことが言われるようになったの?」と、不思議に思ったことのある方も多いのではないでしょうか。
じつは、梅にまつわることわざや言い伝えは、この一つだけではありません。日本人は、長い暮らしの中で、梅の持つさまざまな力や魅力に気づき、それをたくさんの言葉に込めてきました。そこには、ただの迷信(めいしん)ではなく、昔の人々が経験から学んだ、暮らしの知恵がぎっしりと詰まっているのです。ことわざを知ると、何気なく食べている梅干しが、ご先祖さまから受けつがれた、ありがたい知恵の結晶に見えてくるはずです。
この記事では、「梅はその日の難逃れ」をはじめとする、梅にまつわる縁起のよいことわざや言い伝えを、その意味や由来とともに、庭師の目線でとことんわかりやすくご紹介します。なぜそう言われるようになったのか、そこにはどんな知恵が隠されているのか。一つひとつ、ひもといていきましょう。さらに最後には、そんなありがたい梅の実を、自分の庭でたくさん実らせるための「剪定(せんてい=枝を切って整えること)」の大切なお話も。この記事を読み終えるころには、梅という木が、もっと身近で愛おしい存在に感じられるはずです。それでは、一緒に梅のことわざの世界へ入っていきましょう。
「梅はその日の難逃れ」の本当の意味とは
まず、いちばん有名な「梅はその日の難逃れ」について、その本当の意味を見ていきましょう。このことわざは、単なる縁起かつぎではなく、昔の人の健康の知恵が込められた言葉です。なぜなら、梅干しには、実際に体によい働きがあることが、経験的に知られていたからです。
「梅はその日の難逃れ」とは、「朝に梅干しを一粒食べれば、その日一日、災難や病気をまぬがれられる」という意味のことわざです。一見すると、「梅干しを食べるだけで災難を避けられるなんて、迷信では?」と思うかもしれません。でも、昔の人がこう言い伝えたのには、ちゃんとした理由があったのです。
■梅干しの健康効果という裏づけ
梅干しには、昔から、食あたりを防いだり、疲れをやわらげたり、食欲を助けたりする働きがあると、経験的に知られてきました。とくに、冷蔵庫のなかった昔は、食べ物が傷みやすく、食あたりは命に関わる「災難」でした。梅干しには、その食べ物の傷みを防ぐ力があるとされ、おにぎりやお弁当に梅干しを入れる習慣も、ここから生まれました。つまり、「梅干しを食べておけば、食あたりという災難を逃れられる」という、実用的な知恵が、このことわざの背景にあったのです。
■朝に食べることの意味
「その日の」とあるように、とくに朝に食べることがすすめられました。一日の始まりに梅干しを食べることで、体の調子を整え、その日を元気に過ごす。昔の人は、梅干しのすっぱさが、眠った体を目覚めさせ、シャキッとさせてくれることも、よく知っていたのでしょう。朝の一粒の梅干しは、いわば、昔ながらの「健康のおまじない」だったのです。
つまり、「梅はその日の難逃れ」は、迷信ではなく、梅干しの健康効果に裏づけられた、昔の人の暮らしの知恵です。今食べても、その効果は変わりません。ご先祖さまの知恵を、毎朝の一粒で受けついでみるのもよいですね。
梅と健康にまつわることわざ ~昔の人が知っていた梅の力~
「梅はその日の難逃れ」のほかにも、梅と健康を結びつけたことわざは、たくさんあります。なぜなら、昔の人々は、梅が体によいことを暮らしの中で実感し、それを言葉として残してきたからです。ここでは、梅の健康効果にまつわることわざを、いくつかご紹介します。
■「梅は三毒を断つ」
「梅は三毒(さんどく)を断つ」ということわざがあります。「三毒」とは、食べ物の毒、血の毒、水の毒の三つを指すといわれ、「梅は、これらの体に悪いものを取り除いてくれる」という意味です。つまり、梅が、食あたりを防ぎ、血の巡りを助け、体内の余分な水分を整えるなど、健康全般によいことを表したことわざです。昔の人が、いかに梅を万能の健康食として信頼していたかが、よくわかります。
■「梅干しと友達は古いほどよい」
これは、とてもすてきなことわざです。「梅干しと友達は古いほどよい」とは、「長く漬けた古い梅干しほど、味がまろやかで体によく、友達も、長いつきあいの古い友ほど、信頼できてありがたい」という意味です。塩分の高い昔ながらの梅干しは、何年、何十年と保存がきき、年月とともに角がとれて、まろやかになります。古いものほど価値が増す梅干しを、長年の友情になぞらえた、味わい深い言葉です。五十代以上の方なら、このことわざの温かみが、しみじみと感じられるのではないでしょうか。
■「梅はその日の難逃れ、橘(たちばな)はその日の薬」
「梅はその日の難逃れ」には、続きのある言い方も伝わっています。橘とは、昔から薬とされた柑橘(かんきつ)のことで、梅と並べて、その健康効果がたたえられました。昔の人が、梅をいかに薬のような、ありがたいものと考えていたかがうかがえます。
つまり、梅と健康にまつわることわざは、「梅は体によい」という昔の人の実感を、さまざまな形で today に伝えています。これらの言葉は、梅が単なる食べ物を超えた、大切な健康の味方であったことを物語っているのです。
梅と縁起・厄除けにまつわる言い伝え
梅は、健康だけでなく、縁起のよさや厄除(やくよ)けの面でも、古くから大切にされてきました。なぜなら、寒さの中でいち早く咲く梅の姿が、おめでたさや、苦難を乗り越える力の象徴とされてきたからです。ここでは、梅の縁起にまつわる言い伝えをご紹介します。
■「松・竹・梅」のめでたさ
お祝いごとや、お店の格付けでおなじみの「松・竹・梅(しょうちくばい)」。この中に、梅はしっかり入っています。松・竹・梅は、もともと中国で「歳寒(さいかん)の三友」と呼ばれ、寒い冬にも負けない、めでたいものの代表とされてきました。松と竹は冬も緑を保ち、梅は寒中に花を咲かせる。この三つは、厳しい環境にも負けない強さと気高さの象徴として、縁起物とされたのです。梅が、おめでたい席にふさわしい、格の高い植物であることがわかります。
■梅の花が象徴する「希望」と「忍耐」
梅は、まだ寒い時期に、ほかの花に先がけて咲きます。この姿から、梅は「どんな苦難の中でも、希望を持って耐え忍び、やがて花開く」という、忍耐と希望の象徴とされてきました。つらいことがあっても、梅のように耐えていれば、必ずよいことがある。そんな励ましの意味が、梅には込められているのです。人生経験を重ねた方ほど、この梅の姿に、深く共感されるのではないでしょうか。
■学問の神様と梅
梅は、学問の神様として知られる菅原道真(すがわらのみちざね)公にゆかりが深く、合格祈願の縁起物としても親しまれています。道真公が梅を愛したことから、天満宮(てんまんぐう)には梅が植えられ、受験生が合格を願ってお参りします。梅は、努力が実を結ぶことを願う、縁起のよい花でもあるのです。
つまり、梅は健康だけでなく、めでたさ、希望、忍耐、そして学問成就(じょうじゅ)の象徴として、縁起のよい植物とされてきました。庭に梅を植えることは、こうした縁起のよさを、暮らしに招き入れることでもあるのです。
梅の実や種にまつわる面白い言い伝え
梅にまつわる言い伝えは、花や健康効果だけではありません。梅の実や、その種にまつわる、ちょっと面白い言い伝えもあります。なぜなら、昔の人は、梅をまるごと、暮らしの中で活用し、観察してきたからです。ここでは、思わず誰かに話したくなる、梅の豆知識的な言い伝えをご紹介します。
■梅の種の中の「天神さま」
梅干しの種を割ると、中に「仁(じん)」と呼ばれる、やわらかい部分が入っています。昔から、この仁のことを「天神(てんじん)さま」と呼ぶ地域があります。これは、先ほどの学問の神様・菅原道真公(天神さま)にちなんだ呼び名です。梅と道真公の深い縁から、種の中の仁まで「天神さま」と呼んで、大切にしたのですね。ただし、注意も必要です。とくに未熟な梅の仁には体によくない成分が含まれることがあるので、興味本位で食べるのは避けましょう。呼び名として知っておくのが、よいでしょう。
■「梅干しを食べると福が来る」
梅干しのしわしわの姿を、「年を重ねても元気で長生きする」ことになぞらえる言い伝えもあります。梅干しのように、しわが寄っても元気でいられますように、という長寿への願いです。お祝いの席で梅干しが用いられることがあるのも、こうした縁起のよさからきています。梅干しの、あのしわ一つにも、人々の温かい願いが込められているのです。
■梅の実を投げる「梅の種飛ばし」
言い伝えとは少しちがいますが、梅の種にまつわる楽しい風習として、「梅の種飛ばし」があります。食べ終わった梅の種を、口から遠くへ飛ばして距離を競う遊びで、今でも梅の産地などでは「種飛ばし大会」が開かれています。梅を、最後の種まで楽しみつくす。そんな、梅を愛する日本人らしい、ほほえましい文化です。
つまり、梅の実や種にも、「天神さま」や長寿の願い、楽しい風習など、さまざまな言い伝えや文化が宿っています。梅は、花から実、種にいたるまで、日本人の暮らしと心に、深く寄りそってきたのです。
ことわざに学ぶ、梅の暮らしへの活かし方
これらのことわざや言い伝えは、ただ知って楽しむだけでなく、今の暮らしに活かすこともできます。なぜなら、ことわざには、昔の人が培(つちか)った、今でも役立つ実用的な知恵が詰まっているからです。ここでは、ことわざを暮らしに活かすヒントをお伝えします。
■毎朝の一粒を習慣にする
「梅はその日の難逃れ」にならって、毎朝、梅干しを一粒食べる習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。すっぱさで目が覚め、体の調子も整いやすくなります。とくに、健康が気になりはじめる五十代以上の方には、おすすめの習慣です。ご先祖さまの知恵を、毎日の暮らしで実践してみる。それは、心にも体にも、よい習慣になるはずです。
■古い梅干しを大切にする
「梅干しと友達は古いほどよい」のことわざのように、自分で漬けた梅干しを、何年もかけてじっくり育てる楽しみもあります。塩分の高い昔ながらの梅干しなら、長く保存でき、年々まろやかになっていきます。何年も前に漬けた梅干しを味わうのは、時を超えた、特別な楽しみです。古い友と再会するような気持ちで、古い梅干しを味わってみてください。
■縁起物として梅を庭に植える
「松・竹・梅」の縁起のよさにあやかって、お庭に梅を一本植えるのも、すてきな選択です。早春に咲く梅の花は、暮らしに季節の彩りと、めでたさ、そして希望をもたらしてくれます。さらに、花を楽しんだあとには、実を収穫して、自家製の梅干しや梅酒を作る喜びまで味わえます。庭の梅は、縁起のよさと、暮らしの楽しみを、両方運んでくれるのです。
つまり、梅のことわざは、毎朝の一粒、古い梅干しを育てる楽しみ、縁起物としての梅の植栽など、さまざまな形で今の暮らしに活かせます。昔の知恵を、ぜひあなたの暮らしにも取り入れてみてください。
ことわざ通りの良い梅を実らせる秘けつは「剪定」だった
ここからが、梅の専門サイトだからこそお伝えしたい、いちばん大切なお話です。「梅はその日の難逃れ」「梅干しは古いほどよい」。こうしたことわざを、自分の庭の梅で実践するためには、まず何よりも、よい梅の実がたくさんなることが大切です。そして、そのために欠かせないのが「剪定(せんてい)」なのです。なぜなら、ことわざにうたわれるような、立派でおいしい梅の実は、きちんと剪定された木からしか採れないからです。
■ことわざの梅干しも、よい実があってこそ
考えてみてください。「梅はその日の難逃れ」と毎朝食べる梅干しも、「古いほどよい」と何年も育てる梅干しも、もとをたどれば、一粒の梅の実から作られます。その実が、小さく貧弱では、よい梅干しはできません。ぷっくりと太って、果肉たっぷりの立派な実があってこそ、ことわざにふさわしい、おいしくてありがたい梅干しになるのです。そして、その立派な実をならせるのが、剪定なのです。
■夏の剪定が、実を大きく充実させる
立派な梅の実を育てるのに、とくに欠かせないのが「夏の剪定」です。枝が伸び放題でうっそうと茂った木は、勢いよくのびる長い枝(徒長枝=とちょうし)に栄養を横取りされ、肝心の実が小さくなってしまいます。夏に余分な枝を整理しておくと、木の栄養が実のほうへしっかり集まり、翌年の実がぐんと大きく、充実します。「梅酒や梅干し用の、あの立派な実は、夏の剪定が正しかったからこそ育つ」のです。ことわざの梅を実らせる第一歩は、夏の剪定にあるといってよいでしょう。
■冬の剪定が、縁起のよい花と実をつくる
また、葉の落ちた冬の剪定では、実のなる短い枝(短果枝=たんかし)を整え、花つき・実つきのよい木に仕立てます。「松・竹・梅」の縁起物として、早春に美しい花を咲かせるのも、この冬の剪定があってこそです。花を楽しみ、その後に実を収穫する。ことわざにうたわれた梅の恵みを、まるごと受け取るために、冬の剪定は欠かせません。
■健康な木が、ありがたい梅を生む
そして、剪定で風通しと日当たりをよくすることは、病気や害虫から木を守り、健康な木を育てることにつながります。「三毒を断つ」とまでいわれる、体によい梅の実。それは、健康な木があってこそ実るのです。剪定は、ことわざにうたわれた梅の恵みを支える、すべての土台なのです。
つまり、ことわざ通りのよい梅を実らせる本当の秘けつは、「剪定」にあります。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という、これもまた昔から伝わる言葉のとおり、梅は正しく切ってあげることで、かえって元気になり、ことわざにふさわしい立派な花と実で応えてくれます。梅の言い伝えの豊かさを知った今こそ、ぜひその恵みを生み出す「剪定」にも目を向けてみてください。当サイトには、おいしい実をならせる剪定をくわしく解説した記事もありますので、あわせて参考にしていただければうれしいです。
読者からよくある質問(Q&A)
Q1. 「梅はその日の難逃れ」は、本当に効果があるのですか?
A. 迷信ではなく、根拠のある言い伝えです。梅干しには、食べ物の傷みを防いだり、疲れをやわらげたり、食欲を助けたりする働きがあると、経験的に知られてきました。とくに冷蔵庫のない昔は、食あたりが大きな災難だったので、それを防ぐ梅干しは、まさに「難逃れ」だったのです。毎朝の一粒は、今でもよい健康習慣です。
Q2. 梅干しは、本当に古いほどよいのですか?
A. 塩分の高い昔ながらの梅干しなら、はい、長く保存でき、年月とともに角がとれてまろやかになります。「梅干しと友達は古いほどよい」ということわざの通りです。何年も前に漬けた梅干しを味わうのは、特別な楽しみです。ただし、塩分控えめの梅干しは傷みやすいので、長期保存には向きません。
Q3. 「梅は三毒を断つ」の三毒とは、何ですか?
A. 一般に、食べ物の毒、血の毒、水の毒の三つを指すといわれます。つまり、梅が食あたりを防ぎ、血の巡りを助け、体内の水分を整えるなど、健康全般によいことを表したことわざです。昔の人が、梅を万能の健康食として信頼していたことがうかがえます。
Q4. なぜ「松・竹・梅」に、梅が選ばれているのですか?
A. 松・竹・梅は、もともと中国で「寒さに負けないめでたいもの」の代表とされてきました。松と竹は冬も緑を保ち、梅は寒中に花を咲かせます。この三つが、厳しい環境に負けない強さと気高さの象徴とされ、縁起物になったのです。梅は、おめでたい席にふさわしい、格の高い植物なのです。
Q5. 梅の種の中の「天神さま」とは何ですか?食べられますか?
A. 梅の種を割ると出てくる「仁(じん)」というやわらかい部分を、学問の神様・道真公にちなんで「天神さま」と呼ぶ地域があります。ただし、食べるのはおすすめしません。とくに未熟な梅の仁には、体によくない成分が含まれることがあるからです。呼び名として知っておくのがよいでしょう。
Q6. 梅が「希望」や「忍耐」の象徴とされるのは、なぜですか?
A. 梅が、まだ寒い時期に、ほかの花に先がけて咲くからです。厳しい寒さに耐え、真っ先に花を咲かせるその姿が、「どんな苦難の中でも耐え忍び、やがて花開く」という、希望と忍耐の象徴とされてきました。人生経験を重ねた方ほど、この梅の姿に共感されることでしょう。
Q7. 学問の神様と梅は、どんな関係があるのですか?
A. 学問の神様・菅原道真公が、梅をたいへん愛したことに由来します。道真公が大宰府(だざいふ)へ移されたとき、愛した梅が空を飛んで追ってきたという「飛梅(とびうめ)」の伝説も有名です。この縁から、天満宮には梅が植えられ、合格祈願の縁起物として親しまれています。
Q8. 縁起をかついで梅を庭に植えるのは、よいことですか?
A. はい、とてもよいことです。「松・竹・梅」の縁起のよさや、希望・忍耐の象徴という意味から、梅は庭木として縁起のよい植物です。早春に咲く花は、暮らしに季節の彩りとめでたさをもたらし、さらに実の収穫まで楽しめます。縁起のよさと暮らしの楽しみ、両方を運んでくれます。
Q9. 梅のことわざを、子どもや孫に伝えるには、どうすればいいですか?
A. いちばんよいのは、一緒に梅干しを食べたり、梅仕事をしたりしながら、自然に伝えることです。「朝、梅干しを食べると元気になるんだよ」と、ことわざを紹介しながら一緒に食べる。庭の梅で梅干しを漬ける。そんな体験を通じて、知恵と文化が、世代を超えて受けつがれていきます。
Q10. ことわざ通りのおいしい梅を庭で育てるには、何が大切ですか?
A. 日ごろの「剪定」がいちばん大切です。ことわざにうたわれる立派でおいしい梅の実は、きちんと剪定された健康な木からしか採れません。夏の剪定で実を大きくし、冬の剪定で花つき・実つきを整える。この手入れがあってこそ、ことわざにふさわしい、ありがたい梅が実るのです。
「梅はその日の難逃れ」をはじめ、梅にまつわることわざや言い伝えには、昔の人々が暮らしの中で培った、たくさんの知恵と願いが込められています。健康への願い、縁起のよさ、希望や忍耐の象徴。一粒の梅干し、一輪の梅の花に、これほど豊かな物語が宿っているのです。そして、そのありがたい梅の恵みを、自分の庭で実らせてくれるのが、日ごろの剪定です。ことわざを知った今、庭の梅や、毎朝の梅干しが、これまでとはちがう、特別なものに見えてくるのではないでしょうか。ご先祖さまから受けついだ梅の知恵を、ぜひ、あなたの暮らしと、次の世代へ伝えていってくださいね。やっぱり、梅の木って最高です。

